日本バイオロジカルズ株式会社
 
第2回NBI対談

NBI対談 第2回
  with 竹内弘高 Hirotka Takeuchi

たけうちひろたか
竹内弘高
一橋大学大学院国際企業戦略研究科科長







                         


竹内弘高氏プロフィール

国際基督教大学卒。カリフォルニア大学バークレー校で経営学博士号を取得。ハーバード・ビジネス・スクールに招聘され、リテイリングとマーケティングの教鞭をとる。1983年一橋大学助教授、1987年より同教授、1998年より現職。専門分野はマーケティング(新製品開発)、競争戦略、インターナショナル・ビジネス、知識経営など。主な著書に「日本の競争戦略」「ベスト・プラクティス革命」(ダイヤモンド社)、訳書に「競争戦略論I」「競争戦略論II」(ダイヤモンド社)、共著に「企業の自己革新:カオスと創造のマネジメント」「知的創造企業」などがある。野中郁次郎氏との共著「The Knowledge-Creating Company」は、全米出版協会賞95年度ベスト・ブック・オブ・ジ・イヤー賞を受賞。



 

所:
竹内教授、本日は、日本バイオロジカルズ株式会社(NBI)対談にご登場いただきまして、どうも有り難うございます。弊社NBIは、日本のタマゴと鶏肉の「国産化の意義」を考える糧となるテーマについて、各界の著名人の方々との対談シリーズを開催致しております。本日は一橋大学大学院国際企業戦略研究科研究科長であられます竹内弘高教授にお話を伺いたく参上いたしました。先ず始めに、一橋大学大学院MBAの意義についてお聞かせいただけますでしょうか?

竹内:
わざわざお越しいただきどうも有難うございます。
何故一橋大学でMBAを開始するに至ったかといいますと、これまで経済大国といわれてきた日本に、世界的レベルのビジネスを教えるビジネススクールが存在しなかったことが挙げられます。一橋は、125年前の開校時より英語でのコミュニケーションを重視するという風土があります。我々は、ビジネスシステムのThe best of two worlds(東西及び新旧エコノミーの最も優れたシステム)をコンバインするというコンセプトを掲げています。これは日本で発達したすばらしい生産方式や知識管理などの日本的経営システムと、アメリカのマネジメント・システム、例えば最近ではEコマースなどの融合です。両分野がもつ最も優れたマネジメント・システムを、東京から世界に発信することが重要であると考えています。
すべて授業は英語、教授も産学のトップレベルの先生をお招きしています。学生達のアンケートでは、驚くほど満足度が高く、また、学生は平均4時間睡眠、だれも宿題をサボるどころか、親の不幸を除いて、1日も欠席する学生もいません。これは本当にすごい実績です。

所:
日本のいままでの文系の学生とは、大違いですね。米国のビジネス・スクールのMBAコースと比べ、一橋のMBAコースの具体的な違い、オリジナリティのある内容とは、どのようなものですか。

竹内:
先ず欧米には例を見ない一橋大学のゼミナール形式とハーバードMBAに代表されるケーススタディのコンビネーションがユニークといえます。Business Writing SkillやPresentation Skillなどを身に付けてもらうために、大手外資系企業のエディター部門から講師を招いて、みっちりプレゼンテーションの手法を指導しています。また、企業派遣制度を設け、こちらが指定する企業に3ヶ月間研修にでてもらったり、海外のMBA校に短期留学させています。一橋大学の本校でスタートしたもう一つのユニークなシステムである"ropes course(アドベンチャー・コース)"の実践もさせています。一例として、体験学習として、ネパールで学校の建設の手伝いに行かせたり、ホームレスとの体験などもさせています。その他にも、超大手のトップの方に1週間みっちりくっついて、リーダーとは何かというものを肌で体験してもらうなどなど、様々な試みをしております。
このカスタマイズされた授業内容は、少数のエリート教育に徹する考えとコストを度外視した国立大学でないとできないことです。ハーバード大学のビジネススクールからも実に見事であるとお褒めいただきました。

所:
それは学生にとっては、非常に内容のある教育システムですね。私も入学したくなります。ところで、この一橋MBAを世に知ってもらうために、どのような試みをされていますか?

竹内:
海外企業(例えば、デロイトトゥーシュ、モルガンスタンレー、アーサーアンダーセン、GEなど)との知的提携をしています。このような取組みに、海外のメディア(Business Weekやファイナンシャルタイムズなど)が非常に強い興味を持ちPRしてくれています。また、Word of Mouth(口伝え)で一橋MBAの存在が世界に広がっています。もちろん、英語対応のホームページには、いつでもどこでも我々の情報発信を世界の人々がアクセスできます。

所:
すばらしいですね。一橋のMBAコースのことを多くの理系の学生が知って、どんどん入学してもらうことが重要だと思います。おそらく、日本の理系の学生・研究者の能力と研究内容は、世界一だと思いますが、その研究成果を世界の人々が享受できるようになる為には、彼等が産学共同のシステム(ベンチャービジネスの知識)を理解する必要があります。一橋のMBAが日本の文系と理系の接点というインフラストラクチュアを提供するものであってほしいと思います。
それでは最後に質問ですが、竹内先生はタマゴや鶏肉は好きですか?

竹内:
一橋MBAから急に"タマゴ"に急にとびましたね。これはMBAと同様、とてもEssential(肝要)な質問です。
私は、パワー・ブレックファスト(Power Breakfast)と定義してますが、卵は非常に重要です。これは私の一種のおまじないかもしれませんが、気合を入れる必要がある日の朝は、必ずタマゴを食べます。吉野家で、納豆+タマゴです。パワー・ブレックファスト、これが一番です。また、最近は、なか卯というお店がありますね。そこでは必ず「こだわりタマゴ!」って言って注文するんです。とってもおいしいですよ。それにタマゴは本当にヘルシーですね。ヘルシーといえば、White Meatであるチキンもヘルシーですね。ぼくのお腹も、ほら、出てないじゃないですか。どうですか。これもチキン好きのおかげです。

所:
先生今日は本当に有益そして愉快な話しをお聞かせいただきどうも有り難うございました。いままでの国立大学の固定した概念をやぶって、ほとんど革命的な教育改革だと思います。漸く日本から"新・旧エコノミーのブリッジ(橋)"そして"東西システムのブリッジ(橋)"の新しい教育システムが発信されたと思うと、大変うれしく思います。先生のThe best of two worldsを取り入ることが日本の養鶏産業にも必要です。グローバルな競争の中に身をおく養鶏産業も近い将来、日本から発信できる"タマゴ"と"鶏肉"をつくり出すようにならなければいけないと思っています。本日はどうも有り難うございました。